農園の記録

2025.09.01

2024年のぶどう栽培・醸造

 2024年春の雪解け後の畑は、野ネズミによるぶどうの樹皮の食害がかなり多く見られました。前年秋から冬にかけて畑の中はもちろんですが、道路上でもネズミが走り回る姿を頻繁に目にしていたため、対策は講じていたのですが、被害の大きさは目を覆いたくなるものでした。樹皮が食べられたところから枯れてしまい、株そのものがダメになってしまうものも多く、なんとか株元付近から芽がとれるものでも当年の収穫は全く期待できず、樹形を立て直すのに1~2年かかるものが多数ありました。

 当農園の畑は森に囲まれているため、鳥獣害や虫害は宿命とは言え、厳しい現実をつきつけられた春の光景でした。
 開花前後の雨による病気の心配をなんとか乗り越え、夏は好天に恵まれ、お盆過ぎ頃から夜の気温が下がり、順調に糖度が上がっていきました。2023年秋のような鳥の食害はなく、アライグマや蜂による被害もほとんどなく、収穫期を迎えることができました。

Obirame tonoto 2024について
 2024年9月30日にオーセロワ、ゲヴュルツトラミネール、10月12,16日にソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ブランを収穫し、それぞれのタンクで発酵させ、2025年4月29日にそれぞれのタンクからスパークリングワイン用に2:1の比率でブレンド。6月25日に瓶内二次発酵用に秋に凍結させていた果汁を加えました。

  やや濁りのある黄金色の外観。口に含むと、まろやかで優しい口当たりが広がり、さわやかな酸味と果実味がバランスよく感じられます。泡立ちは穏やかで、1.5気圧程度の弱発泡性ワインとなっています。

Kamisato blanc 2024について
 これまでリリースした6ヴィンテージ同様に、4品種のぶどうを野生酵母で発酵させ、無濾過で酸化防止剤の添加をごく少量に抑えたワインになります。
 2025年4月29日にObirame tonoto用に果汁を引いた後、残った果汁を1つのタンクにブレンドし、9月15日におり引きして酸化防止剤(亜硫酸)を添加し、9月17日に瓶詰めしました。
 無濾過、無清澄のため瓶内に澱や酒石が出やすくなっております。ややにごりを感じるかもしれませんが、品質に問題はございません。

 色合いは、深みのあるイエロー。4品種の混醸による果実味がとても豊かで複雑さがあり、ミネラル感と酸味が余韻に残ります。
 若干揮発酸のニュアンスを感じる風味になっていますので、気になる方は少し寝かせてからお楽しみいただくのがよいかもしれません。

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